ゲームも占いもマジックも!トランプの歴史をたどる

pexels-nhu-tran-1479465 ニュース

1から13までの数字を揃えた4種類のデザインと赤と黒で統一された世界。古くから娯楽としてゲームや占いにも使われてきた『トランプ』。一家に1セットは必ずあると言っても過言ではないぐらい、私たちの生活の中にも溶け込んでいる存在ですが、その歴史の深さは意外に知られていません。

最近ではインターネット技術の普及にともない、こうしたトランプを使ったゲームもオンラインカジノなどで楽しめるようになりました。お得なウェルカムボーナスなどを活用して試してみようと思っている方も少なくないのではないでしょうか。アプリを使って遊べるゲームも様々ありますが、ここではバカラやポーカーなどの王道カジノゲームにも欠かせない『トランプ』の神秘的な歴史について見ていきたいと思います。

トランプの起源

トランプの発祥地については、いろいろな説があり、はっきりとしていません。古くは古代エジプトに由来するとする説や、古くインドで使われた「タロット」という占い用具がタロットカードに変化していき、ジプシーによって西洋に紹介されたものが起源ではないかともされていましたが、現在は中国説が最も有力とされています。しかし、どの説においても、東アジアで発生したものが西アジア方面から復員した十字軍やサラセン人などの手によってヨーロッパに伝えられた可能性が高いという点では一致しています。現在の形に近いトランプは、14世紀後半にはヨーロッパ各国に存在していたことが確認されており、その後、図柄・形・枚数・名称などが国によって多種多様に変化していきました。

神秘的なデザイン

トランプと聞けば、赤と黒、そしてハートやスペードといった『スート』と呼ばれるマークの特徴的なデザインがすぐに思い浮かびますよね。ここではそのデザインについて見ていきましょう。

まず象徴的なトランプの赤と黒の配色。これはフランスのトランプからはじまったとされており、赤色は昼、黒色は夜を表すと言われています。しかし、この配色が現在まで採用されているのは、デザイン性はもとより、印刷コストが安いからとの理由もあるそうです。

もちろん、スートにも意味が込められています。スペードは剣の変形で、軍閥・王侯貴族を、ハートは聖杯で聖職者・僧職を、ダイヤは貨幣で商人を、クラブは棍棒で農民を象徴しているとのことです。歴史の奥深さと神秘さを感じますね。また、その意味する職業の地位から、カード自体にも順位があり、スペード>ハート>ダイヤ>クラブとされています。これがそのまま、ポーカーなどの役(ハンド)の強さの順位にも関係してくるわけです。

また、スートの他にも、フランスではキングやクィーン、ジャックにもモデルとなる人物が存在しています。例えば、スペードのキングは、ミケランジェロの像でも有名な『ダヴィデ王』をモデルとしており、「石を投げ、巨人ゴリアテを自身の剣でとどめを刺した」という逸話からトランプでも剣を持っています。また、トランプの中でたった一つだけの、異質な存在ともいえる『ジョーカー』。これは特定の人物ではなく道化師を表しています。中世ヨーロッパでは王族や貴族を楽しませるために『宮廷道化師』と呼ばれる存在がいました。彼らは王族や貴族に娯楽を与える一方、ユーモアとして他の人が言えないような批判を口にする役目も持っていました。そして、ユーモアとして批判された王様は、器が大きいと周りに見せるため、道化師を罰することはありませんでした。そのため、トランプにおいてもJジョーカーはキングよりも強い手札として存在しているのです。

日本への伝来

日本へは16世紀に、ポルトガルからラテンスートのトランプが伝わりました。48枚の札からなっており、ポルトガル語のcarta(カルタ) がそのまま日本語になり、ひらがなで「かるた」と書かれたり、漢字では「賀留多」「歌留多」「紙牌」などと書かれました。1597年には政府が「博奕かるた諸勝負」を禁止していることから、この頃には既にカルタが相当流行していたものと考えられています。このように、もともとは『かるた』と呼ばれていたものが、いつから『トランプ』と呼ばれるようになったかはハッキリしていません。英語の trump は本来、幾種類かのゲームのルールにある切り札の意味で、なぜそれが日本でカードを指して使われるようになったかはわからないままなのです。いずれにしても、時代により流行り廃りはあったものの、この後もトランプは日本の娯楽文化に深く根付いていきました。

Comments

Copied title and URL